サスペンス

「ライチ☆光クラブ」ネタバレ・考察 少年達の秘密基地

ライチ光クラブが気になってる!映画化もしたんでしょ?

にゃん
レイラ

少年たちの狂気と恋を描いた作品で面白いよ!

今日は「ライチ☆光クラブ」について、紹介します。

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本記事はネタバレを目的としたものではありませんが、感想を述べる過程で一部、作品の内容に触れている箇所があります。作品の内容を知りたくない方は、ホームへお戻りください。

作品の紹介

『ライチ☆光クラブ」は古屋兎丸先生による漫画作品です。

「マンガ・エロティクス・エフ」で連載していました。

映画化もされた大人気作品です。

あらすじ

螢光町で少年たちの手によって作られた秘密基地、「光クラブ」。

密かに開発された機械「ライチ」の力で少年たちは美しいものを手に入れようとします。

美しさを理解できないライチでしたが、ある日、美少女を連れ帰ってきます。

彼女の存在とライチの変化によって、少しずつ光クラブの秩序は崩壊し…。

未熟な少年たちの葛藤と不完全性を描いた、サスペンス作品です。

登場人物

ゼラ

光クラブのリーダーでライチを創造したカリスマ的存在。

タミヤ

光クラブの創設メンバー、ゼラの陰湿なやり方に疑問を感じている。

ジャイボ

容姿端麗な美少年でゼラとは友情を超えた関係。

ニコ

ゼラに忠誠を誓っている。

雷蔵

女性的な仕草や言動をする。

カネダ

光クラブの創設メンバー。

デンタク

ライチのプログラミングを手がける技術力を持つ。

ヤコブ

雷蔵やデンタクと仲が良い。

ダフ

光クラブの創設メンバー。

ライチ

光クラブが作った機械、カノンを連れてくる。

カノン

ライチに連れてこられた美少女。

ネタバレ・考察

光クラブと醜い大人たち

螢光町という寂れた街の廃工場に秘密基地を作り、集まる少年たち。

彼らは「光クラブ」という秘密結社として、とある計画のために機械を制作していました。

光クラブのリーダーであるゼラは醜い大人たちを憎み、自身の計画を邪魔する者を徹底的に排除する思想の持ち主です。

ゼラは世界史を中学で教えている女性教師の萩尾を、成熟した性は醜いと言って惨殺します。

そんなゼラを光クラブのメンバーが盲信し続ける様子は、少年たちの不完全さを感じさせます。

殺しちゃうの!?

どう考えてもやりすぎだし、なんとなくグロシーンが多そうな予感…。

にゃん
レイラ

血が苦手だったりする人は注意して読み進めた方が良いかもしれないです!

ゼラはかなり冷徹で、光クラブのメンバーに対しても、独裁状態です。

萩尾殺害のシーンでは、成熟した女性を醜いと断罪していて、思想の偏りを感じます。

醜いっていうけど、自分達もそのうちおじさんになるんだし…。

そこをわかってるのか?と思っちゃうね!

にゃん
レイラ

この辺は少年特有の不完全さだったり、視野の狭さが描かれているのかなと思います。

誰しも青春時代は何かにのめり込んだり、謎の考えを盲信したりっていうことが、少なからずあるはず!

ライチの生まれてきた目的

少女を捕獲するという計画を実行するために、機械を開発していた光クラブ。

ライチの実を燃料に動く、無骨なロボットを少年たちは「ライチ」と名付けます。

ライチの生まれてきた目的を問うゼラに、少女を捕獲することだとライチは答えます。

これを機に改めて、光クラブに裏切り者はいないか確認するゼラ。

当然、メンバーからはそんな人間はいないから信じるようにと言われます。

そんな光クラブの様子に目を光らせるジャイボ。

少女の捕獲を目指しながらも、実はゼラはジャイボと関係をもっていました。

少女を捕獲したいけど、男子と肉体関係もあるってこと?

ゼラは何がしたいのか…。

にゃん
レイラ

「少女の捕獲」という目的を聞いて、萩尾を思い出すよね!

少女もいずれは大人の女性になるわけで…。

ジャイボとの関係もそうだけど、ゼラと光クラブがかなり矛盾を抱えていることがわかります。

ライチに植え付けられた概念

少女をライチに捕獲させようとしますが、美しさという概念を理解していないライチは的外れなものばかり持ち帰ってしまいます。

そんなライチに絵画などを見せて、美を学ばせるデンタク。

デンタクはライチへのインプット作業を繰り返し、「私は人間だ」という概念を植え付けました。

美しさを理解させるためには、自分が人間じゃないとダメだったってこと?

哲学的だねー!

にゃん
レイラ

美少女に対する貪欲さみたいなのは確かに人間の方が持ちやすいのかもね!

でも人間だとして、男女の指定はしてなかったから、その辺は解釈次第みたいなところもあるし…。

美しいものって人間だけじゃないし、全く同じ形の人形とかだって美しさで言ったら同程度なのかもしれないからねー。

やっぱり美少女が欲しいなら、人間に探させたほうが早いっていうのは、わかる気がする!

にゃん
レイラ

次のストーリーでは、実際に美少女が見つかった後の、光クラブが描かれます!

美少女の捕獲

ついにライチが捕獲に成功した美少女を一号と呼ぶ光クラブのメンバーたち。

ライチは一号以外にも三人の少女を連れてきました。

少女一号は目を覚まさず、雷蔵が世話をしています。

他の三人の少女たちに食事を与えることを禁止するゼラ。

そんなゼラの対応を見かねたタミヤは三人の少女たちにゼラの命令に背いて、食事を与えました。

タミヤは元々、タミヤ、ダフ、カネダの三人で遊んでいただけの光クラブを思い返し、ダフと話します。

今やゼラの独裁状態になってしまった光クラブを自分のものだと再認識したタミヤは少女たちの解放を決意しました。

そんな中、欲望を抑えきれず、少女一号に触れ、自慰行為をするダフ。

一部始終をゼラとニコに見られていたために、ダフは作戦と違って、すでに解放されていた少女たちを逃した濡れ衣まで着せられてしまいます。

ゼラはタミヤにダフを処刑するよう命じました。

ダフが処刑されちゃうのはかわいそうだけど、やってることは結構とんでもないな…。

少女一号はトラウマ級でしょ。

にゃん
レイラ

意図しない形で性の対象として見られているのは、女性なら不愉快だけど、経験ある人も多いはず!

タミヤが旧知のダフを処刑するシーンは見ていて辛いものがあるし、誰がダフをはめたのか気になりますね。

やっぱりコミュニティに異性が入ってくると、おかしなことになっちゃうのかなー。

少女漫画でも誰かが男と付き合って、友達との関係性が悪くなるとかよくあるよね!

にゃん
レイラ

あるある!現実でもよくある話だよねー。

今まで成熟した性に嫌悪感丸出しで、萩尾を殺したっていう前提があるからこそ、光クラブの変化を感じます。

カノンが崩す均衡

美しい少女一号の出現によって、少しずつ均衡を失っていく光クラブ。

一号はライチの前でだけ寝たふりをやめて、自分の名前がカノンであることを打ち明けます。

カノンと過ごすうちに、楽しいという感覚を覚えるライチ。

ライチはデンタクにインプットされた以上に、自分を人間だと認識していきます。

そんな中、ゼラはライチと少女を手に入れたのに、光クラブの均衡が崩れたことで、疑心暗鬼になっていました。

ゼラは真実を確かめることもせずに、短絡的な理由からライチにカネダを処刑するよう命じます。

カノンはカネダを処刑したライチに人間になりたいのなら、殺人をしてはいけないと諭すのでした。

ライチまでカノンの影響を受けて変わっていくんだね!

まあ人間だってインプットされてるわけだから、変じゃないけど。

にゃん
レイラ

少女の存在がこれほど年頃の男の子に強い影響を与えるのかと思うと、すごいよね!

ゼラが徐々に不安定になって、結構簡単にカネダを処刑しちゃうところが印象的でした。

あれだけやりたい放題したら、そりゃ恨まれるよねー。

でもカネダは濡れ衣だったみたいだし、可哀想…。

にゃん
レイラ

どんどん歯止めが効かなくなるゼラと人間らしくなっていくライチがどうなるのか…。

カノンが家に帰れるのかも心配です!

ライチとカノン

カノンと過ごすうちに人間になりたいと願うようになるライチ。

ゼラはカノンを処刑しようとしますが、ライチが引き渡すはずもなく…。

崩壊の近い光クラブがどのような結末を迎えるのか、何度もあった不可解な出来事の黒幕が誰なのか、最後に全てが明かされます。

今まで光クラブの中で何人も濡れ衣で処刑されてるし、黒幕が誰かいるってことだもんね。

ゼラが何も気づいてなさそうなところが、滑稽!

にゃん
レイラ

独裁状態を経て、視野が狭くなっちゃったのかな?

ゼラがどうしてこんな感じになったのかも気になるけど、それよりライチとカノンの恋の行方が切なすぎる!

そもそも人間とロボットだし、ハッピーエンドはなさそうね…。

ライチがどこまで人間の心を手に入れられるのかが鍵になりそう!

まあ人間のゼラと黒幕に人の心があるとも思えないけど。

にゃん
レイラ

光クラブも崩壊するしか道が残されてない感じだし、そういう意味では希望のないラストかもしれないです。

カノンに恋をしたライチの選択を楽しみに読んでみてください!

映画版について

東京グランギニョルの演劇を元にした本作は、映画化もされています。

原作と違って、グロ描写が控えめなので、苦手だけどストーリーが知りたいという方は映画から入るのもありかもしれません。

グロ系漫画で実写化したものって、ちょっと描写がマイルドになるのが多いよね!

にゃん
レイラ

本作も映画版の方が過激さはないけど、やっぱり実写なのでリアルな感じが怖いかもしれません。

「ライチ光クラブ」の漫画が好きな方には、おすすめです!

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